2003~2020年度の川崎医科大学衛生学の記録 ➡ その後はウェブ版「雲心月性」です。
2009年度 医用中毒学 期末試験

以下の報道記事の原因はどれか。

「毎日新聞 2009年6月9日 地方版(一部改編)」金沢市保健所は8日、同市窪4の飲食店「地鶏・善」で食事をした20代の男性9人が6月3日前後から腹痛などの食中毒症状を訴え、2日間の営業停止処分にしたと発表した。全員が軽症で回復している。同保健所によると、9人は先月29日夜に鳥の刺し身や鳥なべ、くし焼きなどを食べた。

a カンピロバクター
b ウェルシュ菌
c ボツリヌス菌
d 黄色ブドウ球菌
e 腸炎ビブリオ

以下の報道記事の( )内はどれか。

「時事通信2009/06/05-13:45配信(一部改編)」富山市月見町の月岡保育所で4日、給食を食べた園児ら22人が発疹や手の震えなどを訴え病院に搬送された問題で、富山市保健所は5日、給食の残りから細菌により生成された(    )を検出したと発表した。また同保育所の給食施設を同日から3日間業務停止にした。

 給食にはカジキマグロが含まれており,4日朝半解凍状態で保育所に納入され4人の調理師が揚げた。同市保健所は、カジキマグロが水揚げされてから保育所に納入されるまでの間の温度管理に問題があった可能性があるとみて調べている。

 園児らは全員軽症で、4日夕までに帰宅した。

a 好酸球
b ロイコトルエン
c ヒスタミン
d グルタミン
e Ig E

以下の報道記事の原因の診断法はどれか。

「毎日新聞 2009年5月15日 地方版(一部改編)」神戸市保健所は14日、同市東灘区鴨子ケ原1の甲南病院の従業員食堂で食事した職員44人が下痢やおう吐などを起こし、集団食中毒と断定したと発表した。このうち24人からノロウイルスを検出した。入院した職員はおらず、全員快方に向かっている。保健所は食堂を14日から3日間の営業停止処分にした。病院の患者に症状は出ていない。同病院は財団法人が運営。保健所によると、44人は医師や看護師、事務員ら20~62歳の男女。いずれも今月7日と8日に昼食を食べた。食堂は大阪府豊中市内の給食業者「ウエノビジネスグリル」が経営、今月12日から営業を自粛している。

a GAM寒天培地
b PCR法
c 毒素検出試験
d 麦芽エキス寒天培地
e ウェスタンブロット法

以下の文章で下線 (A),(B),(C)について正しいのはどれか。

「中日新聞2009年6月9日 朝刊(一部改編)」内閣府食品安全委員会の新開発食品専門調査会(座長・池上幸江大妻女子大教授)は8日、(A)体細胞クローン牛や豚を「安全」とする評価案について、国民から寄せられた意見を審議した。反対意見が8割超に上ったが「評価を大きく変える必要はない」(池上座長)と結論づけ、上部機関の同委員会に報告することを決めた。

 早ければ月内にも報告し、同委員会が厚生労働省に答申する評価案を決定する見通し。

 (B)意見募集は、同委員会が評価案をまとめた3月から4月にかけて実施。寄せられた336件のうち、賛成意見は51件にとどまり、残りはほぼ反対意見だった。このうち半数程度は「気持ち悪い」という消費者の不安や、「生命の尊厳を汚す」といった倫理面の批判などで、調査会は「科学的視点で評価するわれわれがかかわる部分ではない」(同)として審議しなかった。

 ただ委員からは、消費者の不安などの意見が多いことを「(C)厚労省や農林水産省にきちんと伝えるべきだ」として、食品安全委でその方法を検討するよう求める意見が出た。



以下の報道記事について正しいのはどれか。

朝日新聞「2009年5月29日12時29分(一部改編)」健康づくりに役立つとされ人気の「特定保健用食品(トクホ)」。お茶の世界でも様々な商品が売り出されてきたが、ついに紅茶も本格参戦する。これで、主要なお茶でトクホが出そろうことに。お茶飲料の市場が頭打ちの中、成長株に各社が期待をかけている。キリンビバレッジが6月2日に売り出すのが「午後の紅茶ストレートプラス」。植物繊維の成分を配合しており、糖の吸収をおだやかにする効果があるという。開発期間は約2年。通常の清涼飲料の2倍以上だ。トクホの取得に必要な試験などに加え、紅茶の味を壊さないよう、ストレートティーと同様の味にこだわった。(中略)トクホは、一定の臨床試験結果をもとに国が、健康への効果を表示することを許可した商品。いわば国の「お墨付き」だ。「『何となくよさそう』ではなく、はっきりと効能をうたえる効果は大きい」(サントリー)。各社が狙うのは、お茶が本来持つ健康イメージ「プラスα」による売り上げ増だ。お茶飲料の市場がここ3年ほど9千億円台で横ばいの中、トクホ食品市場は毎年右肩上がりに成長。07年度には10年前の約5倍の約6800億円に拡大した。この成長ぶりに目をつけている。ただ、過信は禁物。日本健康・栄養食品協会は「各社とも飲めば減量できるとは書いていない。表示をきちんと見て、使用目的を見極めて使って欲しい」と呼びかけている。

a 許可は厚生労働省
b トクホは特別用途食品と同義語
c 平成20年5月末現在5,000商品以上
d トクホであれば遺伝子組み換え表示は不要
e 効果疾患を列挙することをポジティブリスト制度と規定